口腔機能向上加算に必要な職種と人員配置を整理する方法

口腔機能向上加算は、言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員のいずれかを1名以上配置し、専門職を中心に介護職員や生活相談員などが共同して計画・実施・評価を行います。

この記事について施設で検討・実践するための一般的なノウハウを解説しています。記事に記載した業務のすべてをReliOralが代行・支援するものではありません。

専門職と施設スタッフが利用者の支援について話し合う様子

この記事のポイント

  • ST・歯科衛生士・看護職員のいずれか1名以上を配置
  • 計画は専門職を中心に介護職・生活相談員等と共同作成
  • 外部人材は契約だけでなく勤務実態と指定権者の取扱いを確認
目次

配置が必要な専門職

算定に当たっては、言語聴覚士、歯科衛生士または看護職員を1名以上配置して行うことが示されています。専門職は利用開始時の課題把握、計画作成、個別サービス、定期評価の中心を担います。

出典:訪問通所サービス等の算定に関する留意事項通知

職種ごとの主な役割

口腔機能向上加算では、言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員が専門的な評価と計画の中心を担い、介護職員や生活相談員などと連携します。

職種主な役割の例
言語聴覚士摂食・嚥下や発話に関する評価、訓練内容の検討
歯科衛生士口腔衛生・口腔機能の評価、清掃指導、訓練、OJT
看護職員全身状態を踏まえた評価、実施、安全管理、連携
介護職員日々の観察、計画に沿った実施、記録、変化の共有
生活相談員等本人・家族、ケアマネジャー、多職種との調整

計画は多職種で共同作成する

言語聴覚士、歯科衛生士または看護職員が中心となって課題を把握し、介護職員、生活相談員その他の職種と共同で計画を作成します。専門職だけの書類にせず、日常のケアと情報が行き来する役割分担が必要です。

常勤・非常勤・兼務の確認

通知は対象職種を1名以上配置するとしていますが、常勤・非常勤・兼務や外部人材の扱いは、サービス種別、人員基準、契約、勤務実態によって確認が必要です。勤務表に位置付け、実際に計画・提供・評価へ関与したことを記録できる状態にします。

外部人材を活用するときの注意点

外部の歯科衛生士等と契約しただけで、すべての配置・算定要件を満たすとは限りません。指揮命令、勤務場所と時間、施設内での役割、記録、欠勤時の体制を整理し、開始前に指定権者へ確認してください。

人員体制の確認リスト

人員配置は資格者の在籍だけで判断せず、勤務実態、計画・実施・評価への関与、多職種連携、欠勤時の対応まで確認します。

  • 資格証を確認し、写しを保管している
  • 勤務形態一覧表と実際の勤務が一致している
  • 計画作成・実施・評価の担当が明確
  • 介護職員・生活相談員との情報共有方法がある
  • 欠勤や退職時に算定を止める判断経路がある
  • 外部人材の取扱いを指定権者へ確認している

職種ごとの役割分担例

制度上の中心職種と、施設運用を支える連携職種を分けて整理します。以下は役割分担の一例であり、すべてが法令上の必須配置を示すものではありません。

職種ごとの役割分担例
職種主担当の例確認・連携施設での最終判断
管理者体制・届出・運用管理勤務、記録、請求を照合施設として算定・継続を判断
生活相談員本人・家族、ケアマネとの連絡同意と情報共有を確認最終判断を支える
看護職員専門評価・計画の中心職種になり得る安全面と体調を確認専門的判断を共有
歯科衛生士専門評価・計画・個別サービス歯科受診との切り分け専門的判断を共有
言語聴覚士摂食・嚥下等の専門評価・訓練安全面と目標を共有専門的判断を共有
介護職員日常観察・実施補助・記録状態変化を専門職へ連絡最終判断を支える
ケアマネジャーケアプランとの整合・情報連携他サービスとの関係を確認施設外から連携する

口腔機能向上加算では、言語聴覚士、歯科衛生士または看護職員の配置と、多職種による計画作成等を現行要件で確認します。

制度資料:訪問通所サービス等の算定に関する留意事項通知指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準

まとめ

資格者の配置だけでなく、施設全体の役割分担を整える

配置要件を満たしていても、専門職だけに業務が集中すると継続が難しくなります。ReliOralでは、専門職が評価と計画の中心を担いながら、介護職員や相談員、請求担当が必要な情報を共有できる役割分担を作ることが重要だと考えています。

記事執筆者 ReliOral 富田

執筆富田株式会社ReliOral 代表/歯科衛生士

介護施設への訪問口腔ケアと、口腔機能向上加算の導入・運用支援に携わっています。厚生労働省の一次資料と現場での運用を踏まえ、施設担当者が実務で参照しやすい情報を発信しています。

本記事は公開日時点の厚生労働省資料を基にした一般的な情報です。算定可否、届出、必要書類の取扱いはサービス種別や指定権者によって異なる場合があります。実際の算定前に、最新の告示・通知と所在地の指定権者へご確認ください。

参考資料

専門職と施設スタッフの役割分担を整えます

必要な専門職の関わり方と、介護職員・生活相談員・請求担当が担う業務を整理し、欠勤時や担当変更時にも止まりにくい運用づくりを支援します。

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必要職種・人員配置についてよくある質問

口腔機能向上加算で配置が必要な専門職は誰ですか?

言語聴覚士、歯科衛生士または看護職員のいずれか1名以上を配置して行います。計画は専門職を中心に、介護職員や生活相談員などと共同して作成します。

外部の歯科衛生士と契約すれば配置要件を満たしますか?

契約だけで自動的に要件を満たすとは限りません。勤務実態、施設内での役割、指揮命令、記録、サービス種別の人員基準を整理し、算定前に指定権者へ確認してください。

看護職員が計画作成の中心になれますか?

通知では看護職員も中心となる職種に含まれます。ただし、口腔状態の評価やサービスを適切に行える役割分担と、多職種による共同作成・情報共有が必要です。

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